日本の不動産の評価は複雑すぎる? 自分でも簡単に査定ができるポイントとは?②
こんにちは
今回は 自分でも簡単に査定ができるポイントとは?① の続きのお話をします。
前回では、公示価格などの評価指標について軽く触れましたが ここでは、その具体的な活用法を解説します。
まず、3つの代表的な評価基準のおさらいです。
公示価格・・・毎年1月1日に国土交通省の鑑定委員会が調査し発表するもので、相続税路線価など他の評価の算定の指標にもされている重要な価格であり、不動産取引の価格相場の指標にもなっています。
固定資産評価額・・・ 市町村から3年ごとに発表されるもので、固定資産税や登録免許税・不動産取得税、相続税贈与税と不動産関係の税金に大きく係ってくる評価です。地価公示の7割程度で評価されます。
相続税路線価格・・・ 国税庁から毎年発表される価格で公示価格の8割相当で評価されています。主に市街化区域にある土地の相続税や贈与税の不動産評価に使われます。
この評価の種類ごとの使用目的と関連性をしっかり把握することが大切です。 3つの評価の関係をみると、地価公示価格を基準として固定資産評価は7割程度、相続税路線価は8割程度という関係性になっていることがわかると思います。
これを踏まえた中で では、自分の土地の評価を調べるときの活用法すればよいのかを目的別にみていきます。
土地の売買をいくらで売れそうか?を判断する場合は
仮に、すぐ近くに地価公示の評価地点があれば、こちらが理論上は時価に近い値となるため、 それを参考にすればよいのですが、ほとんどの場合、査定地から大幅に離れていることが多いので、これを基に査定地を評価するのは専門的な知識や経験が必要です。
それではどうすればよいか?
ズバリ 一般の方でも一番参考にしやすいものは、固定資産税評価です。 不動産の所有されている方には、市町村から毎年通知されるもので一番馴染みのあるものだと思います。
こちらも、地価公示価格をもとに市町村が算定していますので、専門家が査定する場合でも評価の入り口のとして簡易的に指標とされます。
例えば、ご自身の土地(宅地)の固定資産評価が700万であったとします。
先ほど関係性で述べたとおり固定資産税は地価公示の約7割ですから、700万を0.7で割ると1000万になります。
これが地価公示相当額となり、売却査定を考えたとき原則最も時価に近い値と考えられます。
つまり 1000万円くらいで売れる可能性があるかもしれないと考えることができます。
(但し、宅地以外の農地などの評価はこの式は成り立ちませんのでご注意下さい。)
不動産の専門家は、これらをすべての基準を併用してまず参考価格を算出します。これに 実際の市場の動向や近隣相場、土地個別の状況を総合的に考えて最終的な査定をしています。
ここまで正確な査定ができなくても、
先ほどの 「固定資産税評価額を0.7で割る」 という方法さえしっかり覚えておけば、専門家でなくてもおおよその査定が簡単にできてしまいます。
では、相続税の評価を知りたい場合ですが
こちらは、次回 自分でも簡単に査定ができるポイントとは?③ でお伝えします。
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